オンラインカードゲーム「アルテイル」で活動している白の聖皇のブログです
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■■■魔法王国の滅亡 -Story of Regus-第九章
2008/07/18 Fri小説【アルテイル】
「さようなら。」

その巨大な力と特性から忌むべきものとされた魔術の一つ。
古代禁呪『失われた興味』。
その力が今、中空より『禁呪陣』目掛け解き放たれる。

「クッ!ランバール展開!!」

ディストリアの身体から蒼色の魔法鎧がほどけるように消え、代わりに同じ色の光のドームが三人を包むように形成される。
魔砲『異界の扉』を全て受けきるほどの護りを持つ鉄壁の結界だ。

(コレで凌ぎきれば――)

「無駄ですよ。」

デュランダルが軽く手を動かす。
それに呼応するかのように『禁呪陣』が一瞬光る。





途端、蒼色の結界が消滅した。

「な……馬鹿な!」
「術式に介入された……?いや、今のは……」

常に冷静を保つミレリアに、困惑の表情が表れる。

「秘法クラスの魔力を持つランバールの力をかき消せるわけが無い。そうお思いでしょう?」

対峙するデュランダルには余裕の笑みさえ浮かんでいた。

「当たり前ですね。貴方達はこの魔術の特性を知らないのですから。まぁ……」



「知る必要もありませんが。」

膨大な量の魔力の奔流が『禁呪陣』の上にあるもの全てを呑み込む。
元家屋だった瓦礫や城壁。
あらゆるものを破壊し尽し、残されたのは静寂のみ。

――その中から、デュランダルが再び姿を現した。

「やはりまだ改善の余地有りですね……」

立ち込める砂煙の中から出てきたデュランダルの身体は、自身の放った魔術に巻き込まれて傷ついていた。
が、その傷も既にふさがり始めている。

(一応死体の確認くらいはしておきましょうか。)

砂煙の中を一通り見回す。

(まぁ残っていればの話ですが。)

防御も回避も不可能な強力な術式だ。
いくら彼らが全員並みの者ではといっても、あの中を生きていられるとは思えない。
砂煙が晴れる……





そこには、なんら変わらない姿のディストリア達が立っていた。

「……どういう事ですか?」

デュランダルが問いかける。
が、それはディストリア達に向けられた物では無い。

「何故貴方ここに居るのですか。」

ディストリア達を護るように立っていた騎士。

「答えなさい。インザーギさん。」

王城内で倒れたはずの真実の聖騎士に向けられていた。


                        ※


「大丈夫ですか、皆さん?」

ディストリア達の目の前に、突如としてインザーギが姿を現していた。

「さっきの術は……まさか貴方が?」
「はい。同等の物をぶつけてかき消しました。」
「そんな事が……」

会話を切るように、デュランダルが笑い声を上げる。

「ふふふ……城内で一度この術を使ったのが仇になりましたか。『書庫』の影響力内であるという事を計算に入れておくべきでしたね。」

二人の聖騎士が再び対峙する。
王城での決戦そのままに。

「しかし何が出来ます?一度私に敗れた貴方に。」
「えぇ。確かに貴方を倒すことは今の私では……いえ、『私達では』出来ないでしょうね。ですが……」



「いつか訪れる解に希望を見出す。その過程を作り出すことなら出来るでしょう。」

インザーギの言葉を繋ぐように、突然ディストリア達の後ろから声が響く。
いつの間にか、そこに一人の少女が立っていた。

「頼みますよ、ディオンドラ。」

『ディオンドラ』と呼ばれた少女は軽く頷き、手に持っている本を開く。

「……魔式開放。」

声と共に、本から無数の数字や記号が溢れ出す。

「現在座標を原点と定義。術式No.00からNo.09までを起動。変位先、X=150、Y=200、Z=0……固定完了。術式の融合を開始――」

放たれた数字や記号がディオンドラの指揮で数式となり、一つの完成した魔術を紡ぎだす。
彼女しか使うことの出来ないそれは『算術魔法』と呼ばれる物。

「――術式の融合を完了。『集団強制転移』を起動。」
「!?一体何を……」

困惑するディストリア達の足元に、ディオンドラを中心に転移の魔方陣が現れる。


「形としての『王国』は壊れても、そこに住む人々の心から消えない限り滅びることはありません。」


『集団強制転移』の発動が始まり、ディストリア達の姿が徐々に消えていく。


「『王国』を護ることが守護者たる貴方達の役目なのです。」


彼らの視界からインザーギやデュランダルの姿が消えた。


「お願いです。いずれ訪れる復活の時、その日まで――」


そんな中、彼らはインザーギの最後の願いを聞く。


――護ってください。王国と――新たな王を――


                        ※


「『集団強制転移』……なるほど、初めから彼らを逃がすつもりでやって来たというわけですか?」
「えぇ。彼らなら『私と違って』この先も王国を護っていってくれるはずですから。」

ディオンドラとディストリア達の姿を消えるのを見送り、インザーギは再びデュランダルの方を向き直る。

「さて……決着を付けますか?」
「必要ないでしょう。」

つまらなさそうにデュランダルは言う。

「どうせ『放っておいても消える』貴方と戦っても面白くもありませんよ。」

インザーギの身体は――薄く光を放っていた。
身体から時折光の粉が散り、宙に掻き消える。
まるでその存在をそのまま散らしているかのように……

「『書庫』に何かされたようですね……貴方の勝ちということですか、デュラン?」
「魔法アイテムに縛られ共に消える。哀れな人ですね、貴方は。」
「確かにそうかもしれませんね。」

インザーギの身体を包む光が一層強くなる。
更に多くの光りが散り、インザーギの身体が徐々に消え始める。

「ただ一つだけ……覚えておきなさい、デュラン。」

光が完全にインザーギの姿を包み隠し、輪郭さえも消してしまう。

「貴方も運命に強く縛られ踊らされている。そんな存在でしか無いという事を――」


光の塊が弾ける。
もうそこにはインザーギの姿は無かった。


「運命……ね。馬鹿馬鹿しい。」


軽く笑い、剣で陣を切る。
転移の魔術を使用し、一人残された大罪の聖騎士は姿を消した。


~to be contenued~
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プロフィール

白の聖皇

Author:白の聖皇
トレジャーバトルとチャット大好きなアルテイラー
現在は一時的にギルド『ぺたぺた屋』に加入中
最近は寮のサーバーの問題でアルテイルにログイン出来ないため、更新は小説やイラストがメインになりつつ……
時々友人の家からこっそりログインしてたりしますが
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なかなかいい感じデス

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