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■■■魔法王国の滅亡 -Story of Regus- 第六章
2008/04/29 Tue小説【アルテイル】
カサンドラの振るう剣が空を切る。
魔人と復讐者、因縁の決戦。
だが魔人は、その状況さえ楽しんでいるかのごとく余裕を見せる。

「ッ!コレなら!!」

魔剣『ディフォラ』の鋭き一撃がガルディレアを襲う。
が、それは何事も無かったかのようにかわされてしまう。

「存在を切り裂く魔剣『ディフォラ』……ホント、面倒なもの使ってくれるわねぇ。」

カサンドラが自らの師、黒蜻蛉『フランシス』から受け継いだその剣は、あらゆる物の存在を切り捨て無に還す。
当たればガルディレアであってもタダでは済まないだろう。が……

「当たらなければ意味は無いわよねぇ。宝の持ち腐れって奴かしら♪」

カサンドラが振るう斬撃は、ただの一度もガルディレアには当たらない。
決して彼女の実力は低いわけではない。
むしろ彼女以上の実力者を見つけるのが難しいほど、完成された剣術を持っていた。
だがその彼女も今は、魔人に翻弄されたままとなっている。
本来なら間違いなく致命傷を与えられるであろう一撃さえ、いとも簡単にかわされてしまう。





(さぁて、どうしちゃおうかしら?)

カサンドラと対峙するガルディレアも、彼女の処理に少々困っていた。
得意とする『墜落の呪い』は、彼女の持つ破邪の聖剣『アーカン』によってかき消され通用しない。
無論彼女を殺すだけなら簡単なのだが……

(それじゃあ面白く無いのよねぇ。)

カサンドラがやっと得た復讐の機会、それさえもガルディレアからすれば単なる一時の戯れでしかない。
コレから始まる大仕事の前の、自らが楽しむためだけの余興に過ぎない。

(……あ、そうだ。良い事思いついちゃった♪)

ふと、ガルディレアの顔に笑みが浮かぶ。
新しい玩具を見つけたとでも言うような、邪悪な笑みが。

「貴様、何を笑って……!」

カサンドラがガルディレアに切りかかろうとした、その時――

「あら、怒っちゃった?御免なさいねぇ……だって――」

















「――こんな面白そうなこと、滅多に無いじゃない?」

――突如、カサンドラの目の前に魔方陣が現れる。
完全に不意を付いた魔術が彼女を捕らえる。

「確かにその聖剣『アーカン』は私の『呪い』なら何でもかき消しちゃうわ。でも……」

『アーカン』が持つ破邪の力が効果を示さない。
あらゆる邪悪な力をかき消す力を持つ聖剣だが、そこには一つの抜け穴がある。







「敵意の無い簡単な魔術には全く効果が無いのよねぇ♪」

その言葉を聞くのを最後に、カサンドラの意識はブラックアウトした。


             ※


「……ここは?」

目を覚ましたカサンドラは驚く。
魔法王国王城の地下に居たはずの彼女の目の前には、平和そうな集落が広がっていた。

「どういうことなんだ……?」

先ほどまで自分はガルディレアと戦っていたはずだ。
全く繋がりのの読めない状況に、彼女は困惑する。

「とりあえず村の方まで行ってみようか……」

何が起こっているのかわからないが、ずっとここに立っているわけにも行かない。
ひとまず集落に足を運ぼうとしたが――



「よぉ、ただいまカサンドラ。こんなとこで何やってんだ?」

――突如、女性の声に呼び止められた。
どこか聞き覚えのある声を聞き、その主のほうを振り返る。

「っ!……う、うそ!」
「……?な、なんだよ!俺の顔ジーッと見て!て、照れるじゃないか……」

はにかむような笑いを浮かべるその女性を、カサンドラは知っている。
もう二度と会うはずの無い、愛する人がそこには立っていた。
震えるような声で、カサンドラは彼女の名を呼ぶ。

「……ローザ……姉さん?」


             ※


「なんだ、ずいぶん楽しそうだね。ガルディレア?」

王城地下に、突如男の声が響き渡る。

「あら……親方様、こんなとこまで来て良いのですかぁ?」

そこにはいつの間にか一人の青年が立っていた。
蒼で統一された服に眼鏡という格好の青年は、ガルディレアをも超えるほどの違和感を放っていた。

「アレの完成をどれだけ待っていると思ってるんだい?僕は『発売日延期』だけは嫌いなんだよ……」

少量の怒気を含んだような声。
その声だけでも普通の人間なら気を狂わしかねないほどの凄まじい圧力を持っている。
だが、ガルディレアは飄々と言う。

「もう痺れを切らしてしまったのですかぁ?もう少し待ってくださいな♪」

気の抜けるような声に、呆れるように青年は少し肩を落とす。

「……やれやれ、『オカマ口調の策略家』ってずいぶんベタな仲間を手に入れちゃったものだよ。」
「あらぁ、そんな嫌そうな顔しないでくださいまし。」

ガルディレアは少し残念そうな声を出した。

「私の策略で貴方の望んだ『アレ』はもう完成間近なのですよ?我が主、混沌の使者『エルガンディ』様♪」








混沌の使者『エルガンディ』
はるか昔、ラヴァートを混乱の渦に巻き込んだ強大な存在。
異黒(バトラ)と呼ばれる彼を中心とした集団との戦いは、後々にも大きな影響を残していた。
彼がどこから来て、何を目的にしているのか。それは誰も知らない。

「ははは、完成間近じゃなかったら暴動でも起こしたい気分になっちゃいそうだけどね?ところで……」

ふと、エルガンディはある物を見つける。

「あそこにあるのは君の新しい玩具かい?」
「えぇ、なかなか楽しめそうでしょう?」

エルガンディの視線の先。
そこには、ガルディレアの呪縛に捕らえられたカサンドラが居た。

「コレは……もしかして眠ってるのかな?」
「正解ですわ♪」

魔術の縄に縛られ宙に浮く彼女は、ガルディレアにかけられた魔術の効力で眠らされていた。

「親方様は『深い眠り』という魔術をご存知?」
「『深い眠り』?あぁ、『自軍ユニットと相手ユニットをアクション終了にする。』っていうアレかい?」

エルガンディの口から、ガルディレアさえも聞き覚えの無い言葉が出てくる。
この青年は時折こう言った意味の読みづらい言葉を使うことがある。

「……親方様……?」
「冗談だよ。対象を眠らせる魔術だろう?」

正解の答えが出てきたことに、なぜかガルディレアはホッとしてしまった。
決して馬鹿にしたわけでは無いのだが。

『深い眠り』とは魔術の中でも基礎中の基礎の物だ。
手軽に使えてそれなりに効果もあることから、魔術を学ぶものはこの魔術を真っ先に覚える。

「えぇ、あとこの魔術は良い夢を見させる魔術としても有名ですわね。でも……」



















「少し魔術の構成を弄って夢の内容を操作してやれば、面白いことが出来るんですよ。」

ガルディレアの性格と言葉から、エルガンディは瞬時にその意味を察する。

「……本当に悪趣味だよね。」
「あら、それは褒めてくださってるのかしら?」

混沌の策士は邪笑する。
あらゆる物が自らの手の上で踊る、その様に。
全ての策が狂いなく嵌る、その楽しさに。
目の前の玩具がこれからどう歪むのか、それを想像して。

「ふふ……貴女はどんな声で鳴いてくれるのかしらね?」









歪みは新たな歪みを、狂いは新たな狂いを、悲鳴は新たな悲鳴を呼び、更なる加速を続けていく。


~to be contenued~
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プロフィール

白の聖皇

Author:白の聖皇
トレジャーバトルとチャット大好きなアルテイラー
現在は一時的にギルド『ぺたぺた屋』に加入中
最近は寮のサーバーの問題でアルテイルにログイン出来ないため、更新は小説やイラストがメインになりつつ……
時々友人の家からこっそりログインしてたりしますが
プロフ画像はしぇらさん作
なかなかいい感じデス

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