オンラインカードゲーム「アルテイル」で活動している白の聖皇のブログです
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■■■魔法王国の滅亡 -Story of Regus- 第五章
2008/04/20 Sun小説【アルテイル】
「遂に追いついたぞ……オマエを倒すことが私の生きる目的だった!」
「……あら、見かけない顔ね?」

魔法王国最深部『王の間』。
常ならば王国一厳重に護られたこの場所で、二人の人物が宿命の再開を果たした。
一人はフードを深く被った魔術師風の男。
もう一人は褐色の肌の女剣士。
二振りの剣を構える剣士を前に、男は思い出したかのようにポツリと問う。

「その宝石と武器、もしかしてあの部族の生き残りかしら?」


          ※


それは十数年前。
『狩人』と呼ばれる一族の集落が存在した。
賞金稼ぎを生業とし日々の生活を生きる彼らはある日、とある賞金首とその部下達に襲撃を受けた。
その賞金首の名は『グレバドス』。
巨大豚と呼ばれるモンスターの中で唯一賞金首になった男だ。
混沌の策士『ガルディレア』によって知性を与えられた彼は、ガルディレアに協力する形で集落を滅ぼした。
そんな中、生き残った幼い少女が当時村を訪れていた『フランシス』という女性に連れられて逃げ延びた。
彼女の復讐への日々が、その日始まった。


          ※


「せっかく生き延びられたって言うのに……こんなのところに命を捨てに来たのかしら?」

余裕のようなガルディレアに、カサンドラは答えた。

「オマエさえ……オマエさえ倒せるのなら私の命などここで費えてもかまわない!!」

殺気と憎しみの篭った、普通の人間ならば聞いただけでもすくみあがってしまうような気迫。
それほどまでに彼女はガルディレアを憎んでいた。
しかしガルディレアは余裕を崩さない。

「ふふ、そこまで言うのなら……すぐに一族のところへ送ってあげるわね?」

カサンドラが二振りの魔剣『ディフォラ』と『アーカン』を握りなおす。
ガルディレアを倒す、そのために手に入れた力を。
今―振るうときが来た。

(姉さん……力を貸して!)

決戦の火蓋が落とされる。


          ※


魔法王国王城内の崩れた回廊をディラートは走っていた。
走り去った彼らの仲間を追うために。
王国崩壊の真相を知るために。

「イベール!本当にこっちで良いのか!?」
「あぁ、王城を襲撃する理由が他に思い当たらない!」

彼らもまた『王の間』を目指していた。
理由はイベールの推測からだ。




「敵の狙いはおそらく『書庫』だ。」

『王の間』には『書庫』と呼ばれる魔法アイテムがある。
形状や能力は共に実態が不明とされる、魔法王国秘法中の秘法。
魔法王国王族や『書庫』を守護する真実の聖騎士『インザーギ』以外目にしたことが無いというそれは、一説では手に入れればあらゆる魔力を掌握できるとも言われているほどだ。
確かにそれほどの物なら狙う輩が居てもおかしくは無いだろう。

「カサンドラが追う男とこの騒ぎを起こした男が同一人物なら……彼女は間違いなくこの先に居る!」

崩れ落ちた柱や扉の間をすり抜け、一行は『王の間』に飛び込んだ。

「これは!?」
「まさか……」

そこに待っていたのは、信じがたい光景だった。

「あの玉座のところにあるの……あれがまさか『書庫』?」

広間の中央の玉座にあったのは、一冊の本だった。
周囲の魔力を吸収・放出し循環させるその本は、あふれ出す魔力の渦で近づくことさえ難しそうだ。
だが、驚くべきことは他にあった。
エスリアがその事実を淡々と告げる。

「人間が生活していたような痕跡が全く見られません。ここに居るというはずの魔法王国国王は一体……」
「あまり信じたくなかったが……どうやらこれが真相のようだ。」
「どういうことだ、イベール?」

状況を把握できないディラートにイベールが震えるように口を開いた。

















昔、魔法王国城内で突拍子も無い噂が持ち上がったことがある。
それは、『王国には実は王は居ない。とある魔法アイテムが人々を操り、国を作っている。』という話だった。
ほとんどの人間はそれを鼻で笑い、ヨタ話だと一蹴した。
一部の変わり者が深く調査しようと試みたが徒労に終わった。
いつしかその話も忘れられていっていたが……




「王は偽者で、国を操っていたのは魔法アイテム。これでは魔法王国なんて幻も同然だったのな……」

蒼き聖騎士は力なく笑う。
全力で護り、支えにしていたもの。それらは全て幻想だった。
しかし―

「そんなこと無い!!」

突然声をあげたチルルにイベールは我に返される。

「この国で生きてた人たちの生活、あたしの踊りを見てみんなが見せてくれた笑顔……そんなのが全部偽者なんて絶対ありえないんだからっ!!」

涙混じりの声でそう叫ぶ少女を前に、イベールは思い直した。

(そうだな……俺が見てきたものや護ってきたもの、それらは幻では無い。)

今こそ誓おう。
自分が護ってきたものを壊した者を許さないと。
護られていた平穏を破ったものを、全力で倒そうと。

「もう大丈夫か?イベール。」
「……あぁ、先を急ごう。」

ディラートの気遣うような声に、すぐさま答える。
……思えばこの男とは旅の間ぶつかってばかりだったな。(冷静になって考えると突っかかっていたのは主に俺だった気がするが)
この戦いが終わったら、少し歩み寄ってみるのも良いかもしれない。

「それにしても……カサンドラさんはどこに行ったんでしょうか?」
「ここに居ないってことは、他に行きそうなところってあるのか?」

「……ある。一つだけ!」

イベールが思い出したかのように叫んだ。

「今『書庫』は守護者であるインザーギの掛けた守護で護られているんだ。そいつを解くために、ガサンドラが追ってる男がさらに奥へ行ったのかもしれない!」
「そうか……よし、早く奥へ―」

ディラート達が走り出そうとしたその時だった。

「お待ちください、ネェさま。」

突然王の間に、女性の声が響き渡った。
声のしたほうを振り返ると、そこに居たのは一人の少女だった。

「ネェさま、ようやく追いつくことが出来ましたわ。」

その翠髪の少女は、エスリアへと剣を向けた。
彼女を指名するかのように。

「来てしまいましたか……わかりました。」

エスリアは、ディラート達の方を向いて告げた。

「皆さん、先に行ってください。」
「でも……」

拒むように答えるディラートに、エスリアはさらに続ける。

「これは私がやらねばならぬ戦いです……私一人で戦わせてください。」

エスリアの声には覚悟が篭っていた。
もう誰が何を言おうと、その心は変わらないのだろう。

「わかった。でも無理はしないでくれ!」
「はい、ありがとうございます。」

王の間を出て更に奥へ進むディラート達を見送り、少女のほうへ向き直る。

「今の方たちは?」
「私の……大切な『仲間』です。」

『仲間』
こんな言葉を使うことになるとは、エスリア自身思っていなかった。
いつかまた彼らと旅をしたい。
彼女の心に知らぬうちに芽生えていた望み。
その思いを心にしまい込み、彼女は自らの戦いを始める。
片刃の剣を鞘から抜き、そして告げた。

「決着を付けましょう、アスタフォーセ。」




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プロフィール

白の聖皇

Author:白の聖皇
トレジャーバトルとチャット大好きなアルテイラー
現在は一時的にギルド『ぺたぺた屋』に加入中
最近は寮のサーバーの問題でアルテイルにログイン出来ないため、更新は小説やイラストがメインになりつつ……
時々友人の家からこっそりログインしてたりしますが
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なかなかいい感じデス

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